日本人が英語を苦手なのは、日本が豊かな国だからである

「中高で最低6年間英語を勉強しているのに何故日本人は英語を話せないのだろう」というセリフは一度は誰もが聞いたことがあるでしょう。

もちろん、入試にスピーキングがほぼ無いことや、義務教育での英語の質にも大きな問題があるのだと思いますが、一番の理由は「日本が豊かな国だから」ということではないかと僕は思います。

何故、豊かだと英語が苦手になる?

これは他国の事情と比べてみるとわかりやすいかもしれません。

まず韓国人ですが彼らは平均的に、圧倒的に日本人よりも英語が出来ます。これはTOEICの平均点というスコア的にも、僕が韓国人に会った感覚としてもそう感じます。

韓国では国内のマーケットが小さいため、企業は海外に出ていかないといけません。現にフィリピンでは電化製品は日本製よりもシェアが高いように感じます。そうなると就職には高い英語力が必須になります。よってしっかり勉強しないといけないわけです。

昔、カンボジアのシュムリアップという町に行ったことがあります。あのアンコールワットがある場所です。驚いたのは現地の人がけっこう普通に英語を喋るわけです。どの程度の学歴があるのかはわかりませんが、日本ほどの教育は間違いなく受けられていないでしょう。彼らの場合は、お客さんがほぼ外国人であるため、生活するためには英語が必須。独学で各自勉強しています。

日本は平均所得が高く、中間層の割合が非常に多く、国内でも十分物を売ることが出来ます。ホリエモンも何かの番組で、「日本人は海外進出に消極的なのではなくて、国内で十分利益がでるから出ていく必要がない」ということを話していました。よって、[海外に出なくていい][外国人を相手にしなくていい]=英語が必要無い という方程式が出来上がります。

日本の教育の質は本当に低い?

僕は3年間フィリピンにいましたが、何度か現地の公立小学校の見学をしたことがあります。フィリピン人は非英語ネイティブの中では最も英語が得意な人達だと言われています。ビジネス英語ランキングなんたらでも世界1位です。

フィリピン公立小学校の実際の英語授業風景。十分な設備が無く、外からの雑音も凄い。教師はスピーカーを使って喋っていた。もちろん1人1人にプリントや教科書なんて無い。

これは相当に英語教育に力を入れているだろうと思っていたのですが、発展途上国ということもあり授業は到底質の高いと言えるものではありませんでした。日本の中学で英語教師をされている方も同行していたのですが、2人で”授業としての質では日本の方が全然高いのでは?”という結論に至りました。

スピーキングの授業が無いのは問題ですが、それ以外の部分はむしろ質が高いのが日本の英語教育なのです。上の写真を見て頂ければ「私が英語できないのは日本の学校の授業が悪いからだ」なんてとてもじゃないが言えなくなるのではないでしょうか。

一番の要因は環境である

続きでフィリピンの状況を考えると、フィリピンでは高等教育は全て英語にて授業が行われ、就職でも英語が喋れないような人はマトモな仕事に就けないです。フィリピンはとにかく雇用不足なためマクドナルドのレジスタッフでさえ、大卒で英語を話せないと論外です。また国内でテレビ産業があまり発達していないため、英語圏の番組が流れることも多く、映画等も当然フィリピン語に翻訳されるわけもなく、英語で見る必要があります。

こんなスラムみたいなところでも標識は全て英語

また教科書も英語圏のものを使用することが多く、本屋に行くとほとんどが英語の本です。フィリピン語で本を作っても採算が合わないんですね。

もちろん国家的な教育の戦略的な部分はあると思いますが、このようにフィリピンでは英語を話せない人はまともな生活を送ることが出来ません。

国内が豊かだとその国の言語で済む

一方日本では、国内でのマーケットが大きいため映画は日本語に訳しても採算が合います。出版業もそうです。同じ日本人に物を売れば十分な利益が望めるため外国語も勉強する必要がさほどありませんでした。

このようにその国自体が豊かだと外国語(英語)を勉強する必要性が低いため結果的に、英語があまり出来ないという国が出来上がります。

今まではいくら学校で勉強しようと実社会で必要性が無かったのです。この部分はそんなにネガティブに考える必要はないように思います。それだけ日本という国が豊かであったという証明です。これからは必要になりそうだから頑張ろうか!でいいんじゃないでしょうか。

これからはどうなる?

しかし、日本は人口減少と周りの発展途上国がどんどん人が増えて豊かになっていくにつれ、英語を勉強する必要が出てきます。国内で物がだんだんと売れなくなり、韓国のように海外に出ていく必要が出てきたからです。東南アジアへの日系企業進出は本当に凄い勢いです。フィリピンの経済状況は日本でいう1970年頃らしく、これから高度経済成長でバンバン物を購入する時代が始まります。こうなるとやはり日本人の英語力は自然に上がってくるでしょう。

カンボジアのトゥクトゥクのおじちゃんがまともな英語教育を受けてきたとは到底思えません。結局は、教育や授業どうこうよりも環境であると言えるのではないでしょうか?

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