【オーバーツーリズム】最後に街を支えるのは住民

  • 2020年3月20日
  • 2020年3月20日
  • OPINION

NewsWerk 3/24号に「地域社会を殺す オーバーツーリズム」という記事がありまして、個人的に思うところがあったので考察記事を書いてみようかと思います。

【オーバーツーリズム】最後に街を支えるのは住民

規制を始める観光地

今現在はコロナの影響でどこも観光地は壊滅的な影響を受けているわけですが、それまでは世界的な観光ブームでむしろ観光客の数を逆に規制するという動きになっていました。

代表例はイタリアのベネツィアなど。イタリアはローマにしか行ったことがありませんが、ローマも街中はとんでもない数の観光客でした。ディズニーランドとかテーマパークにいるくらいの肌感覚です。飲食店などの物価も非常に高いし、住むのは絶対無理だなと旅行しながら思っていた記憶があります。

ベネツィアのケースでは地元住民の生活への影響を理由として挙げていますが、特に美しい自然が売りの観光地では観光客が増えすぎると自然破壊に繋がるため永久的なダメージを受けるというリスクもあります。

例としてフィリピンのボラカイ島は中国人観光客が増えすぎて、一時閉鎖していましたね。コロナ収束後でも、中国のバブルが弾けるでしょうから世界の有名観光地は良くも悪くもこれでちょっと落ち着くのかもしれません。

このように歴史・自然的な地区では、世界的には観光客の数を制限するという動きになっていることがわかります。

街を支えるのは住民である

今回のコロナでわかったのではないでしょうか。最終的に街を支えているのは住民であるということが。

日本国内でも中国人団体客が消え去ってゴーストタウンのようになっている街が多々あるようです。もちろんブームに乗って短期的に稼ぐというビジネスモデルもありますので、それならそれで良いのですが、持続的な観光ビジネスを目指すのであればまず大事にするべきは住民なのかもしれません。

観光客を優先し過ぎるあまり、住民が出ていくようではそれはもう観光地ではなくてテーマパークですよ。

住民を大事にすることはその土地のユニークな文化や建造物を守ることにも繋がり、言うまでもなく持続的な観光地として必要不可欠なことです。

地域住民をないがしろにするような観光戦略では、短期的には稼げても今回のようなアクシデント1つでゴーストタウン化するのがよくわかりました。

 

そして最後に、1人の旅行者である私も「観光客様だぞ」という横柄な態度は取らずに、「お邪魔させてもらっている」という意識を大事にしながら旅をしていきたいものです。