【卒業生が語る】「法政大学の新入生 第一志望0人説」を見て想う事

  • 2019年5月17日
  • 2019年10月6日
  • BUSINESS

こんにちは、マーティンです。

一部で炎上していた、こんな動画があるそうです。
とはいえ、僕はYoutubeけっこう見る方なのですが、この動画をまったく知らなかったので炎上自体小さなコミュニティで起こることなんだなと実感しました。

「法政大学の入学式、第一志望の新入生 0人説を検証!法政ニキが…まさかの…【wakatte.TV】」

先日の法政グローバルデイにて実行委員長の方がこちらの動画の話をしており、帰ってから早速チェックしました。

参考記事→法政グローバルデイ2019のパネルディスカッションに登壇しました。

これに関する法政大学卒業生である僕の見解と、これからの大学生・大学が目指すべきところについて僕の意見を話していこうと思います。

「法政大学の新入生第一志望0人説」を見て想う事

数値で見ると法政は良い大学

動画を見て、まず純粋に良いところを突いてるなと感じます。

客観的に見ても法政大学はMARCHとか東京六大学という分類に入っており、割と誰もが名前を知る有名大学です。

だがMARCHの中では偏差値的にいうと低い方ということから、学生がコンプレックスを感じているのも事実ですが、ぶっちゃけ法政よりも偏差値の低い大学なんていくらでもあるのもまた事実です。

2019年版の大学ランキングでは法政大学は国内で総合56位。
ある調査によると日本の大学数は764校だそうです。56位というのは上位10%以上の数字であり、そもそも高卒で終わる人もいることを考えると法政大学の学歴・学力は日本全体でも割と上位に位置することがわかります。

しかしもし法政より偏差値の低い大学をこの動画で扱っても、それどこ?ってなるので対して話題にはならず動画のトピックとしては成立しなくなります。そういう意味で法政というのは良いところを突いているとまず思った次第です。

またこの動画だけを見るとあれですが、チャンネルを見るとけっこうこれ系の攻めた動画が多く、法政はあくまでそのうちのひとつであることがわかりました。

・東工大童貞率100%説
・中央大学モテない説

などなど、どれも割と世間的なイメージと近いところを突いているな・・・といった印象。

申し訳ないですが、100%とまではいかないにしても少なからず僕は東工大に対してそういうイメージがありますので、法政の場合も割と世間では動画のタイトルのように思われているということで間違いないでしょう。

実際に僕の同級生にも早慶や他のMARCHを落ちて来たという人は少なくなかったと記憶しています。

ただこれに関する結論としては、先ほどのデータの通り、

全国の大学中でも上位10%以内に入る良い大学である

としか言いようがないかなーと思います。

早慶より下と言われたらそれは事実ですし、あくまで表現の仕方次第ですよね。

大学名と充実した学生生活は無関係

この動画を見て、確かにインタビューされている新入生は気の毒だな・・・と感じますが、僕自身は特に苛立ちも何も感じませんでした。

第一志望0人というのはあり得ないですし、例え日本最高峰の東大であってもハーバードとかケンブリッジ大学を落ちたから仕方なく行くなんていう学生もいるはずです。

自分が満足した大学生活を送れるかどうかに、大学名はまったく関係がありません。
日本一の東大に入れば必ず満足できるかというと、上記のような人もいますし、ホリエモンとかは中退していますし。

法政大学にも大きく分けて2種類の学生がいるでしょう。
第一志望で入った人と、そうでない人です。

同じ大学の学生でも前者の方が絶対幸せですよね。

自分で決めて入学したくせに、第一志望じゃなかったとかグダグダ言ってる人とは友達になりたくないですし、そんなマインドでは有益な学生生活を送ることは難しいでしょう。

一流の人間は環境に文句を言わず、その環境でどうベストを尽くすかを考える

という言葉があり、僕がいつも肝に命じていることです。

海外とかだと理不尽な環境に置かれることも多いですが、その度にその中で出来ることをしっかりやってベストを尽くしてきました。

どんなに偏差値の高い大学にいても環境に文句を言ってるようじゃ2流か3流ですよ。
一流な人はやはりどの大学を出てても活躍してきますし、現にそういう人も沢山知っています。

環境に文句があるなら編入とかもいくらでも出来ますので解決策を考えましょう。
逆にそこにいることを決めたか、変えられない環境であるならば、不満を言ってる時間が無駄なので、そこで何ができて、その環境をどう活かすかを考えましょう。

これから強いは偏差値じゃない要素で選ばれる大学

日本では大学を主に偏差値で選ぶ傾向にあります。より高い偏差値の大学へ行くことが就活でより良い結果を生むからです。

とはいえ、偏差値って大学側で完全にコントロールできる数値ではなく、大学側としては振り回される形になっていると感じます。

しかし今後の社会の流れを見ると、新卒一括採用と終身雇用、この2つはどんどん崩れていきます。
終身雇用に関しては最近、日本最大の企業であるトヨタの社長による「終身雇用を守るのは難しい」という発言が大きなニュースになっていました。世界の企業と競っていくことを考えると日本の企業もいわゆるグローバルスタンダードにならないと厳しいです。
終身雇用は今の日本の経済停滞に大きく貢献していると思います。

そしてこれらの流れを考慮すると、これからの時代に学生にとって必要なのは偏差値とかネームバリューではありません。今までは会社に入ってしまえば勝ちでしたが、東大卒でも会社に入ってから仕事が出来なければ契約更新しないという事が起こるからです。

そこで必要なのは、仕事力や稼ぐ力という実力です。もちろん大学のネームバリューはこれからも大事ですが、それだけでは食っていけなくなります。その先の実力まで求められるのだから厳しい時代です。

というわけで、今後は偏差値以外の要素で選ばれている大学が強くなると思います。先見の明がある大学経営者は偏差値へ完全依存することをリスクと考えているはずです。

この辺で先を行ってるなーと感じるのは近畿大学でしょうか。

・ユニークな広告
・有名人を起用した卒業式の講演(ホリエモン、キングコング西野etc…)
・近代マグロ(企業との提携やビジネス面)
・大学とは思えないオシャレな施設

などなど近大は独自のブランド力を着々と育てています。

偏差値ではトップ層まではいきませんが、出願数では全国1位です。(法政は東日本で1位)

これからは少子化により大学のお客さん(学生)は減少していきます。

もちろん東大とか京大とかのトップ層は安定した人気を維持するでしょうが、これからは近大のような偏差値に頼らない独自ブランドがある大学も強くなるでしょう。

偏差値を無視しろというわけではなくて、それだけに依存するなということです。集客方法の多角化です。

法政大学は国際化面を強化している印象が強いので、こういう面でのブランドを築いていって欲しいなと思います。

まとめ

動画の感想だけだと薄っぺらい記事になりそうなので、そこから考えたこれからの大学像と、大学生のあるべき姿を書いてみました。なんだかんだ3000文字くらいいったので濃い記事となりました笑。

最後に、
好きこそものの上手なれとかって言葉もありますが、自分のいる大学や卒業した大学は好きでありたいですね。

そもそも好きじゃないところに4年もいるとか無理だし、そんなマインドでは得るものもないと思います。